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典型ケース

XXX(中国)有限公司と廣州XX電脳科技有限公司の契約紛争の案件は二審で勝訴した

by:Posted:2018-07-04

一.案件の情報:

  控訴人/被告: XXX(中国)有限公司
  控訴人の二審代理機構:北京中誉威聖法律事務所
  被控訴人/原告:廣州XX電脳科技有限公司
  二審の管轄法院:広州市中級人民法院

二.判決結果:

  広州市天河区人民法院(2006)天法民二初字第1489号の民事判決を取消し、被控訴人の訴訟請求を拒絶し、第一、二審の受理費用が被控訴人に負担されるということである。

三.案件についての分析:

  【案件状況】控訴人はインクカートリッジの販売を促進するために、総代理及び被控訴人を含む代理店を通して、消費者に「「商品を2個買うと、1個の商品をサービスする」と言うキャンペーンセール通知を発表して、代理店が消費者から送られたインクカートリッジの包装に貼付けられたサービス券に基づいて、まず消費者にインクカートリッジを補給してから、そのサービス券を控訴人に提供し、控訴人がキャンペーンセールのルールによって控訴人に補給と奨励を与える。その後、被控訴人はキャンペーンセールのルールとプロセスに違反して、10982枚のサービス券を広州にいる控訴人の社員に渡し、受領サインをもらった。控訴人はサービス券をチェックした場合に、貼り付けられたものがインクカートリッジの包装ではないと気づいたため、被控訴人に補給と奨励を与えることに同意しなくなる。最後に、被控訴人は広州市天河区人民法院に訴訟を提起し、控訴人に5601個のインクカートリッジまたはそれに相当する金額453,681元の補給と奨励とを提供してもらい、違約金と訴訟費とも一緒に支払ってもらうという請求を申し立てた。

  【審判】一審法院は、控訴人と被控訴人との間が売買契約関係であり、控訴人の社員に発行してもらった受領サインによって、被控訴人が控訴人に提供したサービス券が有効であることを確認できると認める。控訴人に提出してもらったサービス券について、一審法院は、被控訴人より最初に交付してもらったものを確認できないため、その真実さに対して検証しないと認める。最後に、一審法院は被控訴人の訴訟請求をサポートした。

  控訴人は一審で敗訴してから、中誉威聖に委託して、訴訟を提起してもらった。

  二審法院は、控訴人より発行されたキャンペーンセールのルールが被控訴人を含むすべての代理店に適用し、被控訴人が控訴人にサービス券を提供した場合にキャンペーンセールのプロセスに従わなく、被控訴人に反証がない場合に、そのサービス券が被控訴人より提供されたものと認められ、控訴人が提示したサービス券がインクカートリッジの裏に貼り付けられなくて、その包装の裏から取り抜いたサービス券を別の紙に貼り付けられることで、キャンペーンセールのルール(サービス券をインクカートリッジの裏から取るまたはコピーしてはいけない)に違反するという行為に詐欺性があり、控訴人がその活動を促進する目的と意義に乖離し、控訴人の利益にも損失を与えたと認めた上で、控訴人の理由を支持し、判決を変更した。

四.弁護士の評価:

  当案件は二つの審理で異なる判決があったが、その原因としては、まず、案件の当事者の法律関係を認定する場合に分岐があり、次、当事者がそれぞれの権利と義務を履行したかどうかを判断する場合に異なる証拠(即ち、一審での依拠が受領サインだったが、二審での依拠がサービス券だった)を選択したのである。

  代理人はキャンペーンセールの事実によって、控訴人と被控訴人との法律関係が売買契約関係ではなく、委託契約の関係であるので、一審の法院が売買契約の関係によって受領サインを依拠とするのが間違っていることを主張した。つまり、受領サインが委託契約の法律関係においてサービス券を送達するためのプロセスだけであり、サービス券は控訴人が委託事項を完成したかどうかを判断するための重要な証拠と案件の依拠である。

  二審法院は代理人の前記の観点に基づいて、当事者の法律関係を考え直し、お互いの権利と義務を改めて審査し、検証のポイントを受領サインからサービス券に変更して、一審の判決を覆して、控訴人の合法的な権益を維持した。