ここ数年、キャノン、エプソン等の商標権者は、登録商標専用権侵害行為の摘発活動に全力で取り組んでおり、大きな成果上げている。しかし、知的財産権保護の過程において、商標権者の従来の方法による取り締まりは、広州などの主要都市のパソコン市場ではますます困難になってきている。偽物登録商標製品の販売業者は、調査への抵抗力を向上さており、通常はその営業場所には偽物製品を少ししか置いていないため、工商部門による市場取締り行動での摘発数量は多くならない。これが偽物販売業者に対する行政処罰の効果に深刻な影響を与え、有効に商標権侵害行為を抑止することが難しくなった。他方で、従来の市場調査行動において、市場の管理側は一般的に消極的に傍観しているだけであり、知的財産権保護で果たすべき積極的な作用を発揮していないなかった。
これらの状況に鑑み、各関係者がパソコン市場の知的財産権の保護方法を全力で模索している。商標権者、中誉威聖知識産権代理有限公司および広州市工商行政管理局天河分局の全面調査、研究を経て、パソコン市場管理側との相互協力を基礎としたパソコン市場知的財産権保護モデルを制定した。このモデルは、市場管理側の積極性と自主性および販売業者の自覚自律を核心としている。
「北に中関村あり、南に石牌村あり」と言われるように、広州市天河区石牌地区は中国電子市場で重要な地位を占めている。そこに分布している各パソコン市場の秩序ある持続的発展は、中国電子市場に大きなプラスの影響を与えることになる。そして、商標権者、消費者、法律を順守する販売業者の権益も十分な保護を受けることができるようになる。 以上の点に鑑み、商標権者、中誉威聖知識産権代理有限公司および広州市天河分区石牌村の主要なパソコン市場は、綿密な意見交換を行い、当該地域でも影響力を有している百脳汇広場、天河パソコン城、颐高デジタル広場、太平洋デジタル広場(1期、2期)と協力について合意に達した。また、このプロジェクトは、日本貿易振興機構より多大なサポートを得ることができた。
プロジェクトの起動式は、2007年9月27日に広州天河区百脳汇広場の前で開催された。天河区政府黄彪区長、天河工商分局局長周帮華、ブランド企業三社の代表、駐広州日本領事川崎誠先生、北京中誉威聖知識産権代理有限公司曹来禧総経理らの的確かつ簡明なスピーチの後、市場管理処と「知的産権保護覚書」に署名がなされ、広州市パソコン市場自律プロジェクトが順調にスタートを切った。
広州市パソコン市場自律プロジェクトの核心は、「知識の尊重、イノベーションを尊び、誠実に法律を守る」ことにあり、その協力モデルは各位が署名をした覚書に示されている。
中誉威聖知識産権代理有限公司は、市場管理側に対し、キャノン、エプソン、ブラザー等の商標権者の知的産権保護に関する情報を提供し、市場管理側が市場内で関連キャンペーン活動を行う。この他、中誉威聖知識産権代理有限公司は市場管理側の日常業務に協力する。これには、販売店の前記三社の偽物製品販売行為の情報や証拠を提供、市場管理側の偽物製品識別作業への協力、市場管理側の市場検査へ協力等が含まれる。
このプロジェクトの起動は多くのメディアに注目された。広州電視台、南方電視台等は昼と晩のニュースでこのプロジェクトの起動式を報道した。また、華南地区の主要新聞である羊城晩報、新快報等も詳細な報道を行った。地域メディアによる本プロジェクトに関する報道は、本プロジェクトに対する社会的関心度を向上させ、本プロジェクトに対する広範な社会的支持と世論の支持の獲得につながった。
広州パソコン市場自律プロジェクトは、2007年10月に開始し2009年1月まで、合計2期にわたり行われた。本プロジェクトの展開は、商標権者と消費者の利益の保護、市場の適正化、商標権者、市場管理機構、経営者、消費者、工商執行部門等多方面にわたるウィンウィンのモデルを構築することになった。パートナー各位の積極的な協力のもと、侵害行為に対処し、市場管理側は不法業者を適切に監視、教育を行い、侵害行為の再発防止に向け、全力で取り組んだ。そして、市場管理側の信頼の向上と工商部門のこの市場に対しるする監視?管理コストの大幅削減につながった。
パソコン市場自律プロジェクトの展開は、遵法精神の向上、知的財産権を尊重する良好な市場環境の建設と改善、商標権者と消費者の利益の保護、市場環境の浄化の持続に貢献した。そして、政府および関係部門の大きな支持と社会からの反響を獲得し、プロジェクトの影響力は日増しに拡大し、知的財産権の中国における良好な発展の趨勢と前途を体現するものとなった。
プロジェクト起動式の様子
プロジェクト起動式の様子
広州市天河区人民政府副区長のスピーチ
弊社曹禧来総経理のスピーチ
駐広州日本総領事館川崎誠領事のスピーチ
工商機関の代表とその他のパートナーが関連文書にサイン
弊社曹禧来総経理と市場側代表広東省パソコン商会陳芝華会長が覚書にサイン
羊城晩報の報道
新快報の報道
南方電視台の昼のニュース報道
晩の報道